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九大など、新開発の超電導ポンプを用いて常圧での液体水素の移送に成功

こんにちは。
ニュースをお届けします。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と九州大学(九大)は5月10日、新開発の超電導ポンプシステムを用いた常圧での液体水素の移送試験に成功したと発表した。



成果は、九大の柁川一弘准教授らの研究グループによるもの。NEDOの産業技術研究助成事業(若手研究グラント)の一環として行われた研究開発で、研究の詳細な内容は、5月14日(月)から18日(金)まで福岡国際会議場で開催される「第24回国際低温工学会議 - 国際低温材料会議2012」にて口頭発表されると共に、附設展示会にも出展される予定である。

現在のエネルギー問題や環境問題を解決できる先進技術の1つとして、近未来の水素エネルギー社会が検討されている。水素の運用形態には主に、常温下での圧縮ガス及び極低温下での液化ガスがあり、燃料電池(水の電気分解の逆反応を利用し、水素と酸素を供給し発電する電池で、排出されるのは水のみとクリーン)による発電や内燃機関等による直接燃焼によりそのエネルギーを利用することが可能だ。

実際に国内の自動車会社3社は、圧縮水素ボンベを搭載した燃料電池自動車を2015年から市場へ本格導入する計画であり、現在は首都圏など一部にのみ実験的に建設されている水素供給ステーションの建設も全国レベルで進められている状況である。

また液体水素の利用としては、H-IIAロケットに代表される衛星打ち上げロケットが推進剤として利用しているほか、自動車では独BMWが内燃式水素自動車「Hydrogen7」を開発済みだ。

さらに、国内の自動車、化学、光ファイバ、半導体、液晶、ガラスなどの水素消費産業でも、高純度の水素ガスを還元剤として利用するために、液体水素コンテナの直接納入による液体水素の需要が急激に増加しているところである。

いうまでもなく水素は最も軽い元素であり、常温では気体であることから、燃料電池自動車用として水素ガスを利用する場合は常温で700気圧でタンクに収納する仕組みだ。しかし、この気体の状態よりも大気圧の液体水素の方が密度は大きいため、特にその貯蔵や輸送の際には液体の状態の方が優位となる。

一方、2001年に青山学院大学理工学部の秋光純教授らによって発見された「二ホウ化マグネシウム(MgB2)」超電導体は、超電導転位温度が絶対温度約39K(摂氏約-234℃)であることから、液体水素中では電気抵抗ゼロの超電導状態となる。その線材化、長尺化、高性能化が着実に進展しているが、液体水素の簡便かつ有効な利用を目指して、MgB2超電導線を適用した液体水素利用基盤技術の早期の開発が切望されている状況だ。

平成20年度産業技術研究助成事業における超電導技術を活用した液体水素利用基盤技術開発を目指す研究プロジェクトの一環として、柁川准教授らはMgB2線を用いて製作した超電導モータ(画像1)と超電導式液面計の液体水素での動作を確認し、さらにこれらを組み合わせたMgB2超電導ポンプシステム(画像2)で、充填容器からガラス製の別容器へ液体水素の移送に世界で初めて成功した形だ。

今回の実験では、MgB2線を用いて製作した超電導モータを液体水素中に浸漬冷却し、インバータ駆動により最大1800rpmの回転試験に成功した。これもこれも世界初となる。

この超電導モータは、MgB2超電導線を無酸素銅製の治具内に配置してはんだ接続した「かご型回転子」(従来の誘導モータで使用されている典型的な構造で、かご型巻線と鉄心を組み合わせたもの)と、従来の銅巻線からなる固定子を組み合わせた構造が特徴だ(画像3)。誘導モータの構造でありながら、高温超電導誘導/同期機(HTS-ISM)の実現による低損失な同期回転が可能となるのである。

試験は、MgB2超電導モータを配置した極低温容器に液体水素を注液した後に、無負荷試験として実施された。インバータの駆動周波数を60Hzに固定し、入力電圧を0Vから200Vまで徐々に増加したところ、約70Vで回転数が1800rpmまで急速に上昇。

これは、かご型回転子に用いたMgB2超電導線が約300Aの「臨界電流」を有していることに相当する。なお臨界電流とは、電気抵抗ゼロで超電導線に流すことができる最大の電流値のことだ。通常は、温度の増加と共に減少する。

次に、インバータを用いて20~60Hzの周波数範囲でMgB2超電導モータを駆動し、600~1800rpmの範囲で正常に回転することを確認。ニオブチタンやニオブスズなどの低温超電導線の冷却用寒剤として幅広く利用されている(磁気共鳴イメージング(MRI)にも使用されている)液体ヘリウム(大気圧下の沸点が絶対温度約4K(摂氏約-269℃))と比べ、液体水素は蒸発潜熱が20倍以上大きく蒸発しにくいという特長があり、超電導機器の冷却剤としても優れていることが実証された形だ。

次に線径が異なる2種類のMgB2線をそれぞれ用いた「超電導式液面計」が製作された。超電導式液面計の動作原理は、鉛直に配置した超電導線に最適電流を通電すると、液中では電気抵抗ゼロの超電導状態、ガス中では有限な抵抗を持つ常電導状態となり、超電導線の両端電圧から液位を計測するというものだ。これを用いて、極低温容器への液体水素の充填及び排出に伴う液面位置(液位)を連続的に計測することに成功している(画像4)。

現在、液体水素用液面計として、静電容量を利用した連続式のものがすでに市販化されているが、密度自身が小さい水素の液相と気相の間に誘電率の差がほとんどなく、かつ測定毎に再較正(再キャリブレーション=再最適化)が要求されるため、通常は、「測温抵抗体」を鉛直方向に複数個配置した離散的な液面の計測方法が用いられている。

なお測温抵抗体とは抵抗の温度変化を利用した温度計だ。液体ヘリウムや液体水素などの極低温液体の液位計測に利用される。液中にある場合は液体の冷却効果によりほぼ液温に等しいが、ガス中では自己発熱により温度上昇するため、液中にあるかガス中にあるかを判別できる仕組みだ。

今回、線径が0.0925mmと0.155mmの2種類のMgB2細線をそれぞれベークライト製のパイプ内に中空配置した超電導式液面計を製作し、150mAと300mAの最適電流をそれぞれ通電することで、液体水素の液位を連続的に計測することに成功した形だ。

そして、MgB2超電導モータとMgB2超電導液面計を組み合わせたMgB2超電導ポンプシステムを構築し(画像5)、充填容器からガラス製の別容器へ液体水素を移送することにも世界で初めて成功している。

ポンプシステムには、回転軸付近から吸い込んだ流体をインペラ(羽根車)の回転に伴う遠心力により径方向に押し出し、ケースに設けた出口から流体を送り出すという構造の遠心ポンプが備えられている。遠心ポンプは、MgB2超電導モータの下端側のシャフトにインペラ(羽根車)を取り付け、その周囲をケーシングすることで構成されている形だ。

インペラ付きのMgB2超電導モータを設置した充填容器とガラス製容器を有効内径10mmの「トランスファーチューブ」で接続することで、MgB2超電導モータの回転により液体水素を移送することが可能である。なお、トランスファーチューブとは、真空部を有する断熱二重構造の配管のことだ。液体ヘリウムや液体水素などの極低温液体を充填容器から別容器に移送する際に利用される。

2本のMgB2超電導液面計は、充填容器及びガラス製容器内の液体水素の量をそれぞれ計測するだけではなく、MgB2超電導モータの回転制御にも使用された。まず、インバータ駆動により周波数一定でMgB2超電導モータを回転した結果、30Hz(900rpm)以上で液体水素を移送することに成功したのである。駆動周波数を増加して回転数を大きくしていくと、送液量もほぼ直線的に増加し、60Hz(1800rpm)で最大約6.5リットル毎分の液体水素移送に成功した。

次に、National Instruments(NI)のシステム開発ソフト「LabVIEW」を用いて自作したプログラムによる自動送液試験を実施。送液開始ボタンを押すだけでMgB2超電導モータが回転し始め、MgB2超電導液面計の出力を確認しながらあらかじめ設定した目標値まで液体水素を充填した後に、モータを自動停止することにも成功したというわけだ。

今回の成果は、将来の水素供給ステーションにおいて、液体水素貯槽の内部に設置した超電導ポンプを用いて、水素自動車などの水素利用機器へ手動または自動で移送することが可能になる。

また、現状では液体水素タンクローリーから液体水素を圧送しているが、タンク内に超電導ポンプを設置することにより、スイッチ1つで液体水素の移送が可能となる仕組みだ。そして研究グループは今後、これらの分野での採用に向けて取り組む予定としている。

(デイビー日高)

[マイナビニュース]



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120511-00000064-mycomj-sci
※この記事の著作権は配信元に帰属します。

次の展開も気になるところです。



お付き合いいただきまして
ありがとうございました。

またお目にかかりましょう。
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